会社経営の目的とは何か?
2015年01月05日
社長の仕事シリーズ(8)経営②
前回、経営を考えるということは、経営の3つの要素である「会社」、「目的」と「管理運営」について考えることだとお話ししました。さらに「会社」については、会社の基本要素である「出資者」、「経営者」に「人」、「組織」、「資金」を合わせて5つの要素で構成されているとご紹介しました。
今回は経営の2つ目の要素である「目的」についてお話します。
達成すべき会社の目的とは
経営とは「会社を管理運営し一定の目的を達成すること」でしたね。
そして会社とは「出資者に分配する収益を生み出すために、経営者が人を組織し、資金を使って事業を営む場である」と説明しました。
実はここに会社本来の根源的目的があると私は考えています。
つまり、出資者への収益分配が会社の第一義的な目的だということです。もっと端的に言うと収益を上げること、利益を出すことが会社の第一の目的であるということです。
会社は様々な利害関係者に囲まれています。例えば出資者以外の資金調達先である金融機関、原材料や商品の仕入先、その他事業用資材等の購入先、会社で働く従業員の皆さん、そして何よりも大切な販売先(お客様)などです。
これらの利害関係者はすべて会社が永続的に存続することを前提に取引をしています。
そして会社が存続するためには収益を上げ利益を出すことを必要としますから、利害関係者にとっても会社の第一の目的は収益と利益の獲得でなければならないのです。
もちろん社会的責任が重視されている現代においては、収益と利益の獲得以外にも重要な目的があることは確かです。また収益と利益の獲得を直接的に会社の目的として掲げることは、社会的に受け入れ難く、これを会社の目的として掲げている会社はあまり見かけません。
しかし、経営者として忘れてはならないのは本来の目的です。
収益を上げ、利益を出すことがすべての前提であり、会社の目的として表に掲げていなくとも、経営者としてはしっかり認識しておかねばならないことと言えます。