個人事業主の方も『月次決算』で、ラクラク青色申告
2015年10月26日
(1)はじめに
早いもので10月ももうすぐ終わりです。この調子だと今年もあっという間に終わりそうですね。
そうなると個人事業主のみなさんには、あの季節がやってきますね。そうです。「毎年恒例! 確定申告祭り!」
面倒だなとお思いでしょうが、確定申告はしなければならないもの。どうせしなければならないのであれば、年が明けてから、さらには3月になってからバタバタ慌てるのではなく、毎月きちんと記帳し、月次決算を取り入れて業績向上に役立てないともったいなくないですか?
そこで、今回から3回にわたって「月次決算を効率的に取り入れるコツ」をご紹介します。
第1回めの今回は「月次入力の基本的な入力方法」をご説明します。
(2)いつ入力作業をするか
日々入力作業ができればいいですが、なかなか難しいですよね。
たとえば、「毎月1日は入力日」と決めてはどうでしょうか。
もちろん、1日でなくてもいいのです。たとえば「第一日曜日の午前中は入力作業をする」でも構いません。
まず、ご自分の都合に合わせて「入力する日」を決めてしまいましょう。
(3)預金の入力
まずは普通預金を入力します。
円簿青色申告では各種入力の[元帳入力]を選択して、[勘定科目]は「普通預金」、[補助科目]は「銀行名」を選択します([補助科目]には「各種設定」の「勘定科目」で銀行口座名をあらかじめ登録しておくことをおすすめします)。これで預金出納帳の様式になります。
通帳を用意して基本的には通帳の入出金をそのまま入力するのですが、通帳とは入出金の位置が逆ですので注意してください。通帳では入金は右側、出金は左側ですが、会計のルールでは逆で入金が左側(借方金額)、出金は右側(貸方金額)に入力します。
基本形は「日付」、「科目」、「摘要」、金額を入力します。「科目」欄は何の入出金なのかあてはまる「相手勘定科目」を選択します。「摘要」欄には相手先の名前、購入した品名など詳細を入力します。
例えば、現金を引き出した場合には「科目」には「現金」、「摘要」欄には「現金引き出し」と入力します。得意先からの入金が請求月の翌月になる場合には科目を「売上」とせず「売掛金」にします。仕入代金の支払いも同様に「仕入」とせず「買掛金」とします(理由は後述します)。
一方、現金売上や現金仕入など売上、仕入の月と入金、出金の月が同じ場合は「科目」は「売上」「仕入」と入力してください。
(4)現金の入力
これで預金の入力はとりあえず終わりました。
円簿青色申告では引き続き[元帳入力]で[勘定科目]を「普通預金」から「現金」や「小口現金」に変更します。現金出納帳や小口現金出納帳に早変わりです。
お小遣い帳の感覚で「日付」、「科目」、「摘要」、金額を入力していきます。
(3)で通帳から現金の引き出しがあった場合には預金出納帳で出金の処理をしています。現金出納帳では預金から入金があったことになりますよね。
円簿青色申告では、預金出納帳で現金引き出しの処理をしたら、現金出納帳や小口現金出納帳には「一覧表示」ボタンを押せば連動されます。例えば預金出納帳で100,000円の現金出金の処理をしたら、現金出納帳では100,000円入金の処理も同時に終わっていることを意味します。もう一度入力すると重複してしまいますので注意してください。
余談ですが、小売業や飲食業などで売上金を現金で受け取る業種の場合は売上金の現金は「現金」、経費の支払は「小口現金」を分けておいた方が管理がしやすいです。