ニッチにビジネスチャンスあり!
2015年11月16日
前回分から読む
前回に引き続き、もう少しニッチについて整理したいと思います。
ニッチとは、リーダーと戦わずに限られた市場に資源を集中し、利益を上げて儲ける戦略、ビジネスモデルのことだと前回説明しました。
そして、「質」と「量」の2軸からニッチ戦略を分類しました。
今回は、見方を変えて、商品・サービスの「寿命」、つまり「時間」の軸からニッチ戦略を考えてみます。
製品寿命(=プロダクトライフサイクル)とは
人生に少年期、青年期、壮年期、老年期といったライフステージがあるように、商品やビジネスにも市場におけるライフステージがあります。
マーケティング用語では、これを製品寿命(=プロダクトライフサイクル)と呼びます。その製品が市場に登場してから退場するまでの間における「売上と利益の変化」に着目して、最適のマーケティング戦略を構築するための基本的な情報として活用しています。
下図は、製品寿命のイメージです。
どのような商品・サービスにも一生があると仮定し、導入期→成長期→成熟期→衰退期のフェーズに分けます。
経営者は、自社の商品等の現在位置を特定して、そのフェーズにおける最適な戦略を選択することが求められます。
中小企業は戦わない?
さて、ニッチを目指す中小企業は、業界のリーダーである大企業とは戦いません。
言いかえると、自社の商品・サービスに売上や利益が期待されていても、成長期、成熟期にあると判断された場合は、競合との過当競争に巻き込まれないように最初から勝負をしないのです。
厳しい環境下において無用な消耗戦は絶対に避けるべきです。
中小企業の社長にとっては、限りある経営資源をどうやって有効に使うか。そこが戦略策定のポイントになります。