秋は税務調査が多い !?
2014年10月13日
はい、そうです! (笑)
秋は、税務調査が多く行われる時期です。
なぜか?といいますと・・・、まず、税務署の人事異動は、毎年7月に行われています。
そして、7月〜12月を上期、1月〜6月を下期として、税務署の調査官はそれぞれの期において調査件数のノルマをこなさなければなりません。
通常、下期の1月〜3月は個人の確定申告の時期と重なり、税務署も大忙し、税理士も大忙しとなり、あまり件数をこなすことができないため、必然的に上期のうちにある程度の件数をこなさなければならないことになります。
そのため、上期のスケジュールは、 (7月に異動) → (調査先選定)→ (日程調整し、実地調査)となり、結果として、9月、10月、11月の秋ごろに税務調査が多く行われることになるのです。
そんな税務調査ですが、やたらめったらできるものではなく、きちんと法律で定められている手順をふまなければならないとされています。
これを「事前通知」といい、平成25年1月1日以後に行われる税務調査に関して適用されています(ただし、強制調査については事前通知はされません・・・)。
「事前通知」は、納税者及び税務代理人である税理士に、下記の事項を通知するものとされています。
1 調査を開始する日時
2 調査を行う場所
3 調査の目的
4 調査の対象となる税目
5 調査の対象となる期間
6 調査の対象となる帳簿書類その他の物件
7 納税義務者の氏名及び住所、調査官の氏名及び所属官署 など
(国税通則法74条の9)
この「事前通知」ですが、原則「納税者」及び「税務代理人」の両方へ通知することとされていますが、税務申告書へ添付する「税務代理権限証書」へ「税務代理人へ事前通知してください」と記載をしておくと納税者へ連絡せず、税務代理人である税理士へ直接連絡がくるようにすることができます。
税務調査と聞くだけで、ドキッとしてしまう方は、是非、税務代理人として税理士を活用されてみてはいかがでしょうか?
一方で、この「事前通知」をする必要がないケースも法律では定められています。
「違法又は不当な行為を容易にし、正確な課税標準等又は税額等の把握を困難にするおそれその他国税に関する調査の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあると認める場合」には「事前通知」の必要がないとされています。(国税通則法74条の10)
税務調査に入られやすい業種、入られやすい決算書、入られやすい決算期、入られやすいタイミング・・・など、実務上は確かにあるものです。
これらは、またの機会にふれてみたいと思います。