社長の必須能力「リーダーシップ」のタイプを知る
2014年11月20日
社長の仕事シリーズ(5)リーダーシップ①
リーダーシップとは
会社を率いる経営者たる社長に「リーダーシップ」が必要だということは異論のないところだと思います。
リーダーシップとは「組織とメンバーに目標達成に向けた行動を起こさせる力、かつその目標を実際に達成させる力」と言えます。会社という組織とそのメンバーである社員に、会社の目標に向けた行動を起こさせ、かつ目標を達成させるのが社長の第一の仕事ですから、まさに社長にとってリーダーシップは必須な能力と言えます。
リーダーシップの型は一つではない
一口にリーダーシップと言っても、その型はリーダーにより千差万別といってよいでしょう。歴史上のリーダー(英雄)達を見てもそれはわかります。
例えば日本の英雄で言えば、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康がよく引き合いに出されますね。「鳴かぬなら、殺してしまえホトトギス」「鳴かぬなら、鳴かせてみしょうホトトギス」「鳴かぬなら、鳴くまで待とうホトトギス」とそれぞれの英雄が実際に言ったとは思えませんが、よくそのリーダーシップの違いを表している逸話だと思います。
このようにリーダーシップには違いがあり、今日に至るまでに様々な研究者たちが独自のリーダーシップ論を展開してきました。
リーダーシップのタイプ
第二次世界大戦前、リーダーシップは天賦の才能として扱われていました。その研究においては、リーダーに共通する特性を発見することに主眼が置かれ、いわば「理想的なリーダーとはどのような人物か」を主題に研究が進められていたといいます。
戦後になるとリーダーシップは、その行動面に着目して研究され始め、リーダーシップを行動でタイプ分けして語ることができるようになりました。そしてそのことにより、リーダーシップは誰でも身につけることのできる能力として扱われるようになりました。
では、どのようなタイプ分けがなされているのでしょうか。
比較的有名なリーダーシップ研究としては、アイオワ実験というものがあります。レビンという研究者がアイオワ大学で行った実験で、3つのリーダーシップタイプの特徴を観察したものです。
その3つのタイプとは、
➢ 専制的(独裁的)リーダーシップ
メンバーを受け身で消極的なものと考え、あらゆる決定権限をリーダー自身が握り、一方的に支持命令を行っていくタイプ。
いわゆる「四の五の言わず俺の言う通りにやればいいんだ!」というタイプです。
➢ 自由放任的リーダーシップ
メンバーの行動にまったくかかわらず、思うまま自由に行動させるタイプ。
➢ 民主的(参加的)リーダーシップ
最終決定権限と責任はリーダーがとるが、決定に至るまでの過程にメンバーを参加させて、創造性や問題に対する理解を深めさせ一体感とモラールを高めるタイプ。