会社経営の目的とは何か?

2015年01月05日

「顧客の創造」という目的

会社の第一の目的は「顧客の創造」です。
前段で第一の目的は「収益と利益の獲得」であると言っておきながら、違うことを言っているではないかと、訝しく思われるかもしれません。実は同じことを言っているのです。

 

ピーター・ドラッカーはご存知の方も多いと思います。彼は企業の目的について次のようなことを言っています。
「ビジネスの目的は利益の追求ではない。社会に価値を提供して“顧客を創造”していくことがビジネスの目的なのであり、利益はビジネスの結果として検証していくべきものである」

 

つまり、社会に有益な商品やサービスを提供し、お客様がその商品やサービスの価値を認め、その会社を信用して買っていただけるようになれば、利益はおのずからついてくると言っているのです。

 

先ほど二つは同じことを言っているといいましたが、厳密に言うと「顧客の創造」は長期的な視点に立った「収益と利益の獲得」と同じといってよいと思います。
会社の第一の目的は「収益と利益の獲得」ですが、手段を選ばない目先の利益だけを追い求めるようなやり方は結果として「収益と利益」の源泉である顧客を失うことになるからです。

 
 

今回は会社の目的についてお話をしました。簡単にまとめると以下の2点になります。

 

1. 経営者が達成すべき会社の目的とは、第一義的に「収益と利益の獲得」という根源的なものである。
2. 長期的視野に立って「収益と利益の獲得」を達成しようとするならば、目先の利益を追うのではなく、ドラッカーの言うところの「顧客の創造」を会社の目的とすべきである。

 

次回は経営の第3の要素である「管理運営」についてお話しします。

エバーグッド・コンサルティング 代表 中小企業診断士/認定経営革新等支援機関  首藤愼一 執筆者紹介

エバーグッド・コンサルティング 代表 中小企業診断士/認定経営革新等支援機関  首藤愼一

経営改善計画策定支援、経営革新計画策定支援、各種補助金(ものづくり、創業etc)の申請支援など、製造業から小売業まで業種を問わず「中小企業の元気に貢献する」を理念に活動しています。

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