経営戦略の策定に必要なものとは

2015年01月29日

経営戦略の策定

経営戦略は、経営目標を達成するための大きな道筋を示すものと説明しました。
では何をどのように決めれば経営戦略となるのでしょうか。

 

まず検討すべきことは大きく3つです。
それは「対象とする顧客は誰か」「顧客に何を提供するのか」「自社の強みをどう活かすのか」ということです。
市場分析から顧客の求めているものと自社の製品・サービスのもつ強みをマッチングさせ、政治、経済、社会などの動向から顧客が受ける影響なども考慮しつつ、ターゲットとする顧客層、提供する製品・サービス、そして自社の持つ強みの活かし方を決定するのです。
もちろん競合他社の強さ、競合に対する差別化策、あるいは競争回避の方策なども状況に応じて検討します。
ここでは製品・サービスと書きましたが、個別の製品やサービスのことだけを指すのではありません。
会社の規模にもよりますが、あるまとまりをもった製品カテゴリーと考えてください。例えば加工機械を製造販売している会社であれば、難加工素材の加工に特化した製品群といった感じです。

 

誰を対象に何をどのように提供するのか定まったら、次は経営資源をどのように投入するのか大枠の方針を定めます。
経営資源とは、人的資源、財務的資源、設備等の物的資源です。
そして最後に経営目標達成の期限を定め、期限に向けた大枠のスケジュールを定めます。いつまでに達成するのか定まっていない戦略の実現性は一般に低くなることに注意する必要があります。

 

終わりに

しっかりとした経営理念を持ち、明確な経営目標を掲げ、適切で十分な分析に基づいた経営戦略を策定する。
そしてこの3つが中核となって、関連する様々な管理運営の活動を行うことで、会社の目標である「長期的な収益と利益の獲得」を実現することができるのです。

 

今回で「あらためて社長の仕事とは何かを考える」は終わりです。
少々分かりにくいところもあったとは思いますが、最後までお読みいただき感謝します。
あらためて社長の仕事(経営)とは何かを考えていただく契機にしていただければ幸いです。

 

次回からは、また別のテーマを取り上げていきたいと思いますので、引き続きお読みいただければと思います。

エバーグッド・コンサルティング 代表 中小企業診断士/認定経営革新等支援機関  首藤愼一 執筆者紹介

エバーグッド・コンサルティング 代表 中小企業診断士/認定経営革新等支援機関  首藤愼一

経営改善計画策定支援、経営革新計画策定支援、各種補助金(ものづくり、創業etc)の申請支援など、製造業から小売業まで業種を問わず「中小企業の元気に貢献する」を理念に活動しています。

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