社員のヤル気は『褒める』ことで引き出せるのか!?

2015年09月07日

今回は、「褒める経営」というテーマです。
私は仕事柄、社長やリーダーの立場の方々と現場改善などについてお話させていただく機会が多々あります。
多くの社長は、立ち上げ間もないベンチャー企業であっても業歴の長い企業であっても、人を引き付ける魅力を持った方ばかりです。
私自身、対等にお付き合いさせていただく上で、少しでも人間として「器の大きさ」を身に着けたいということをいつも感じています。
 
ただ、一点気になるのは、人間的な魅力を沢山持つ社長であっても、自分に厳しい分、従業員や部下のみなさんにも同じように厳しさを求めてしまうということです。
私のそんな気づきから「褒める」ことと「経営」の関係について考えてみます。
 

改めて『褒める』とは?

改めて「褒める」ということを確認してみましょう。
広辞苑では、「物事を評価し、よしとしてその気持ちを表す。たたえる。賞賛する。(ホは穂(秀)。傑出して秀れていると認める意)」と記されています。
 
通常、社長は従業員に対して、業務スキルや人間性の向上を期待して、仕事や生活態度について指導を行います。時として、その指導は、「ダメ出し」というケースになることもあります。
 
今回のコラムでは、その対極にある「ポジ出し」による指導の考え方を紹介します。
「ポジ出し」=「褒める」です。褒められて嬉しくない人なんていないでしょう。
褒められることでポジティブになれる。人格や能力も伸びる。そんな取り組みが全社レベルで出来れば業績もアップ、みんながハッピーになれる。そんなロジックです。
 

「ほめ達」!?

「褒める」ことを人材育成に活用している組織があります。
一般社団法人 日本ほめる達人協会「ほめ達!」です。
 
“ただお世辞やおべんちゃらを言うのではなく、心の底から相手の良さを見いだし、あらゆるものから価値を発見できるのが「ほめる達人(ほめ達)」”(公式サイトより引用)
 
こちらの協会では、リーダーを対象に“社員の目を輝かせる「ほめるテクニック」の徹底指導”、“社員の内面から湧き出る「本気」と「やる気」を引き出す「ほめ育成術」”といった、各種経営セミナーや「ほめ達!検定」という資格制度などを運営・実施しています。
 
「ほめ達!」協会で理事長を務めている西村貴好氏の著書の中で「ほめ達」の方法や効果が書かれているので、「褒める」中身をイメージしてみてください。

 中小企業診断士 アンドウ・ユタカ 執筆者紹介

 中小企業診断士 アンドウ・ユタカ

資金調達や財務分析に長年取り組んできた経験を生かし、「経営で生じた会計・ファイナンスの疑問点をシンプルにわかりやすく解説すること」をモットーに、企業内診断士として活動しています。

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