源泉所得税の納付書を書こう
2015年12月16日
(5)1月納期限の源泉所得税の納付書の書き方
源泉所得税の納付書は「所得税徴収高計算書」といいます。実務的には「源泉の納付書」などと呼ぶことが多いです。
(国税庁HPより)
1月が納期限である源泉所得税の納付書は毎月納付の場合は前年12月、納期の特例の場合は前年7月から12月に預かった源泉所得税を納付するためのものです。12月を含んでいますから、当然年末調整のことを反映させなければなりません。
したがって、(04)年末調整による不足税額、(05)年末調整による超過税額に税額を入れなければならないことが他の月と大きく異なる点です。
12月の給与の支払の際、年末調整を行い、従業員に年末調整の還付金を支払った場合にはその還付した税額合計を(05)に書き、算出した税額から差し引いた税額を「本税」欄に書きます。
逆に年末調整をした結果、従業員から所得税の追加徴収をした場合は(04)に追加徴収した税額を記入し、算出した税額に足した税額を「本税」欄に書きます。
もちろん、還付、徴収の両方がある場合には(04)(05)両方に税額が入ります。
(05)が多額で(01)(02)(06)~(08)、(03)の合計より(05)の方が多くなる場合もよくあります。
その場合は、本税が0円になります。その0円の納付書は税務署に提出し、受付印をもらった控を保管しておきましょう。その場合の多くは、1月期限納分でまだ引ききれない年末調整超過額があるということになりますので、次回の納付(毎月納付は2月10日納期限、納期の特例は7月10日納期限)の際、残りを差し引くことを忘れないでください。
(6)e-Taxを利用して電子納税をする方法もあります
納付書を書いて銀行の窓口で納付する、従来の方法もありますが、インターネットで済ませる電子納税という方法もあります。
電子納税はダイレクト納付とインターネットバンキングで納付する方法のほか、ATMで納付する方法もあります。
ダイレクト納付は最初に書面で「ダイレクト納付利用届出書」を提出して利用開始まで1ヶ月ほどかかるため、お手軽なのはインターネットバンキングを利用した方法です。
e-Taxは何をするにも電子証明書とそれを読むカードリーダが必要ですが、源泉所得税の納付には電子証明書はいらないので気軽に利用できます。
それでも、e-Taxの開始届出書の提出は必要なのですが、書面ではなくインターネットで提出することができます。
詳しくはこちらをご覧ください。
電子納税は初回は少々面倒かもしれませんが、いちいち銀行に行かなくていいため便利です。
いつも納付書で納付しているという方は一度電子納税もためしてみてはいかがでしょうか。