PDCAでわかる管理業務の円滑な進め方
2015年03月02日
今回は、日々の仕事を「PDCAで分解してみる」ということをご紹介します。
PDCAについては、中期経営計画の策定から実績評価のプロセスやISO、JISQといった管理システム、ソフトウェアのスパイラルモデルなど、馴染みのある方も多いのではないかと思いますが、まずは、簡単に解説いたします。
PDCAは、Plan→Do→Check→Actionのそれぞれの頭文字を並べた言葉です。
Plan:計画を立てる
Do:実行する
Check:評価する
Action:改善する
この考え方は、事業活動における生産管理や、品質管理などの管理業務を円滑に進めるための手法として、W・エドワーズ・デミング博士らが提唱したものです。
もう少し、PDCAを具体化してみると…
①Plan:顧客要求事項及び組織方針に沿った結果を出すために、必要な目標及びプロセスを設定する。
②Do:プロセスを具体的な行動として実行する。
③Check:プロセスの途中で、行動や成果物を測定・評価し、その結果を報告する。
④Action:プロセスの実施状況を踏まえ、必要に応じて修正を加える。
一連のサイクルが終わったら、Actionで導かれた修正を踏まえ、次の目標及びプロセスを設定し、新たなPDCAを進める。
このサイクルを継続的にまわすことで継続的な改善につなげる。
PDCAをイメージで表すとこんな感じでしょうか。
☆継続的(=スパイラルな)PDCAサイクルのイメージ
では続いて、PDCAの項目それぞれを分解してみましょう。
☆PDCAを分解してサイクルをまわすイメージ
PDCAを分解することは、サイクルの中でスタートとゴールを決め、PDCAの項目それぞれのレイヤーを下げて具体化・単純化していくことです。改めて、PDCAに当てはめてみるとこんな感じになります。
Plan:計画を立てる⇒このサイクルでの仕事の内容、段取りを整理(=入口)
Do:実行する⇒仕事をうまく進めるためにやることを整理
Check:評価する⇒仕事を振り返るためにやることを整理
Action:改善する⇒このサイクルを上位のサイクルにつなげるためにやることを整理(出口)
もう少し理解を深めていただきたいので、PDCAを分解する例題を出してみます。
【例題】
Aグループのメンバー5名は、開発部から依頼を受け、自社の新製品(産業用ロボット)発表会での演出を担当することになりました。発表会の中で、10分程度の新製品のデモを行うことしており、ロボットの動作に応じた音響や照明などを盛り込むことを検討しています。
デモでは、このロボットの特徴である滑らかな動きや静かさ、デザインをリアルに表現しようと考えています。
本番を1週間後に控え、リハーサルを実施することになりました。本番は10分ですが、動きを確認しながら1時間くらいかけて行う予定です。
メンバーの担当は、照明1名、音響1名、動作1名、電源・トラブル対応1名、全体指揮1名です。
さて、この案件をPDCAに分解すると、どのようになるでしょう?