貸借対照表を知って、自己資本を充実させよう

2015年05月21日

    貸借対照表

貸借対照表は「資産の部」「負債の部」「純資産の部」に分かれており、下図のような構造になっています。

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決算日現在の資産はどんなものがいくらあるかを表しているのが左側の「資産の部」です。
 
そしてその資産を得るためにどんな資金調達したのか、その額が決算日現在いくらあるのかを表すのが右側の「負債の部」と「純資産の部」です。
 
「資産の部」を左側、「負債の部」と「純資産の部」を右側に置くことによって、会社が資金をどこから調達して何に運用しているかを、左と右に対比して表しているのが貸借対照表なのです。

 

負債は他人資本とも言い、返済する必要があるものです。
一方、純資産は主に株主が出資した資本金と、会社があげた利益の中から税金を支払った残りを蓄積したもので、返済する必要がありませんので自己資本とも言います。

 

安定した経営をするためには、他人資本より自己資本を充実させた方がいいことは明らかです。

では、自己資本を充実させるにはどうしたらいいでしょうか。

 

純資産は主に資本金と会社の過去の利益の積み上げという話をしましたので、もうお気づきかと思いますが、増資するか利益を積み上げるしか方法はありません。

 

法人は法により人格を与えられ法人と呼びますが、人と違い寿命がなくゴーイングコンサーンと言って永遠に継続することを前提としています。
 
長く続くということは、その間に世界的な不況や大災害などもありうるということで、そんな中で本当に永続するためには自己資本が充実していないと難しいことは言うまでもありません。そのためにはしっかり利益を出して税金を支払い、残った税引後利益をこつこつ内部留保していくしかないのです。
 

    自社の貸借対照表を見てみましょう

貸借対照表の基本を踏まえたうえで、自社の決算書を見てみましょう。どうなっているでしょうか?

 

では、自己資本比率を計算してみましょう。

 

自己資本比率(%)=純資産/資産合計×100

 

この自己資本比率は大きい方がいいのですが、大きくする方法は・・・もうみなさんおわかりですね。
 
さあ、今期もしっかり戦略を練って、会社が一丸となって利益を上げ、自己資本を厚くしていきましょう。

岩嵜・杉原合同事務所 税理士 杉原麻友子 執筆者紹介

岩嵜・杉原合同事務所 税理士 杉原麻友子

平成21年7月開業。
著書「団塊世代サラリーマンのための定年退職マニュアル 厚生年金・雇用保険・健康保険の手続きと確定申告がわかる本」(共著)(税務研究会)
ホームページ http://sugihara-accounting.com/
ブログ(大阪の女性税理士sugiの天満橋日記) http://ameblo.jp/sugihara-accounting/

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