事業の意義、目的と将来ビジョン

2015年10月05日

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前回は「事業のグランドデザイン」についてお話ししました。
「誰に」「何を」「どのように」「いくらで」提供するのかを考えることでしたね。
ポイントは、なるべくたくさんアイデアを出すこと、なるべく具体的なイメージを持つこと、そして忘れないように直ぐに書き留めておくことでした。
今回は少し視点を変えて、起業することの意義や目的、そして将来のビジョンについてお話をします。

 

事業の意義・目的

読んで字のごとく「何のために事業をするのか」ということです。
この「何のために」は人それぞれ多様で様々な思いがありますね。社会貢献への思いを強く持ち、それを起業の意義とする人もいるでしょうし、一方で、ただ単純にお金儲けを起業の意義や目的にする人もいるでしょう。
そのほかにも自分のアイデアの事業化、自分の裁量で仕事をすること、年齢や性別に関係なく仕事すること、自分の特技を生かした事業をすること等々、人それぞれです。
 
起業段階での事業の意義に関しては、反社会的あるいは反倫理的なものでない限り、どれが良くてどれが悪いは無いと思います。
この段階での事業の意義や目的は、起業の成功に向けて皆さん自身が走り続けるための原動力、心の糧になればそれでよいのです。なにも堅苦しく考えることはないでしょう。
 
では起業に成功し、会社が成長始めたらどうでしょう。
少し気が早いかもしれませんが、その点についても触れておきましょう。

 

経営理念

こちらも「何のために事業をするのか」を表すものです。先に挙げた「事業の意義・目的」と基本的に同じものですが、役割が異なります。
「事業の意義・目的」は皆さんが起業に向けて走り続けるための「心の糧」であることがその役割でした。
一方「経営理念」は、皆さんが起こした会社の根本理念というものです。
皆さん起業者だけでなく、従業員も含めた会社全体の「心の糧」であり、社会に対して会社がどうありたいかを示すものです。
 
起業し、事業が成功し、会社が大きくなり始めたら「経営理念」を改めて考えることをお勧めします。以前にもお話ししたことがあると思いますが、長く続く老舗と言われる企業はほぼ例外なく「経営理念」を持っています。
 
更に企業業績と経営理念の有無の関係について、次のような統計調査も以前ご紹介しました。
 
売上げ2.5億円までの企業のうち経営理念がある会社: 47%
売上げ10億円までの企業のうち経営理念がある会社 : 57%
売上げ30億円までの企業のうち経営理念がある会社 : 70%
売上げ30億円以上の企業のうち経営理念がある会社 : 76%

 
業績の良い会社ほど経営理念を定めている割合が大きいことが見て取れますね。
これは経営理念を持つことの重要性を表していると言えます。

エバーグッド・コンサルティング 代表 中小企業診断士/認定経営革新等支援機関  首藤愼一 執筆者紹介

エバーグッド・コンサルティング 代表 中小企業診断士/認定経営革新等支援機関  首藤愼一

経営改善計画策定支援、経営革新計画策定支援、各種補助金(ものづくり、創業etc)の申請支援など、製造業から小売業まで業種を問わず「中小企業の元気に貢献する」を理念に活動しています。

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