効率的な仕事は「段取り」がすべて

2015年12月11日

結果を意識して「段取り」する

製造現場における段取りの改革・改善の考え方は、経営資源に限りのある中小企業だからこそ有効活用すべきです。

 

では、前述のポイントを日常の仕事に置き換えて、仕事のQCD向上、効率性アップにつながる段取りについて考えてみます。

 

①仕事に必要な段取りをピックアップする
⇒訪問先リストの作成、顧客へのプレゼン資料のチェック、情報収集など、段取りする項目を整理してみる。

 

②ムダを見つける
⇒作業のムダ、移動のムダ、待ちのムダを見つけ、段取りすることでムダをなくす仕事の方法、時間、時期、場所を考える。

 

③段取りの優先順位を決める
⇒まず、やらないことを決める。次に最初にやること、外せないことの内容と順番を決める。

 

④外段取り化
⇒スケジュールを固め、事前準備や空き時間にできることはマメに片づける。

 

⑤マニュアル化
⇒段取りを記録して計画と実績を比較し、作業の標準化、マニュアル化を進め、自分の腹に落とす。

 
 

どうでしょう? 少し一般化して書きましたが、必要な段取りは十人十色です。
まずは、皆さんの実際の業務をQCDの観点から振り返ってみてください。

 

商材やサービスの品質は確保できていますか。
売上や仕入れの数字ばかり気にして、人件費や販売管理費などコストへの対応は二の次になっていませんか。納期管理は大丈夫ですか。

 

十分な対応ができていないと感じる部分があれば、段取りを見直してみてはいかがでしょう。
段取り上手になることで不測の事態にも冷静に対処でき、内容にあった力加減でスムーズかつ効率的に仕事を進められます。
個人レベルでも組織レベルでも段取りを考えて行動することが明日の利益につながります。

 中小企業診断士 アンドウ・ユタカ 執筆者紹介

 中小企業診断士 アンドウ・ユタカ

資金調達や財務分析に長年取り組んできた経験を生かし、「経営で生じた会計・ファイナンスの疑問点をシンプルにわかりやすく解説すること」をモットーに、企業内診断士として活動しています。

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