小規模企業共済のススメ
2016年07月28日
②基本共済金の額
受け取る共済金は基本共済金+付加共済金ですが、基本共済金は以下の通りとなっています(付加共済金は毎年度の運用収入に応じて経済産業大臣が定める率によって算定される金額です)。
(例)掛金月額1万円で、平成16年4月以降に加入された場合
掛金納付月数 | 掛金残高 | 共済金A | 共済金B | 準共済金 |
5年 | 600,000円 | 621,400円 | 614,600円 | 600,000円 |
10年 | 1,200,000円 | 1,290,600円 | 1,260,800円 | 1,200,000円 |
15年 | 1,800,000円 | 2,011,000円 | 1,940,400円 | 1,800,000円 |
20年 | 2,400,000円 | 2,786,400円 | 2,658,800円 | 2,419,500円 |
30年 | 3,600,000円 | 4,348,000円 | 4,211,800円 | 3,832,740円 |
解約手当金は、掛金納付月数に応じて、掛金合計額の80%~120%相当額がお受け取りいただけます。掛金納付月数が、240ヶ月(20年)未満の場合は、掛金合計額を下回ります(中小機構より)。
③共済金と解約手当金の税法上の取扱
一括で受け取る場合は基本的には退職所得として課税されるのですが、下記の場合は一時所得となってしまいます。一時所得も優遇はされていますが、退職所得よりは税金が高くなりますので、注意が必要です。
・65歳未満の方が任意解約する場合
・65歳未満の共同経営者が任意退位(独立開業、のれん分け含む)をする場合
・12ヶ月以上の掛金の未払いによる解約
(6)まとめ
事業が順調なときは掛金を最高の月額70,000円にしたり、掛金をまとめて納付する前納制度を利用することで、その年の所得控除を一時的に増やすこともできます。
一方、資金繰りに苦しいときはいつでも月額1,000円に変更できます。その納付額の柔軟さも生命保険とは違うメリットですよね。
共済金の請求事由も加入時期によっても違いますが、「早く加入して長く続ける」ということを頭の片隅に置いておいていただければと思います。
加入資格のある方は一度検討してみてはいかがでしょうか。