その設備、購入前にこれ読んで!
2014年10月02日
みなさん、はじめまして。
大阪・天満橋で税理士をしております、杉原麻友子と申します。
このたび、ビジネスポータル「クラウド円簿」の税理士コラムを担当することになりました。
なるべく簡潔にわかりやすく、旬の話題をお届けしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
さて、今回は設備投資を検討している青色申告者の方(法人・個人)に大切なお知らせ、即時償却か税額控除が受けられるチャンスです。
平成26年1月20日から平成28年3月末日までの導入であれば即時償却か税額控除5%が受けられます。ただし、いくつかの要件を満たすことが必要です。
(平成28年4月1日から平成29年3月末日まで、特別償却50%か税額控除4%)
設備投資をしてこれからやってやるぜとお考えの方には耳寄りな情報です。
対象となる資産など制度の詳細は経済産業省のHPを見ていただくとして実務としての動き方を少しだけ説明させてくださいね。
この制度を利用するには大きくわけて二つの方法があります。(経済産業省作成のパンフレット参照)
(A)設備メーカーから証明書を受け取ってそれを確定申告書等に添付するだけで適用が受けられるA類型
(B)投資計画を作成して公認会計士又は税理士の事前確認を受けた上で、経済産業局に確認書を発行してもらうB類型
【購入検討から購入・税務申告までの流れ】
① 設備投資の検討
購入先から見積書の入手
② A類型かB類型かの検討
まず、購入先に経済産業省作成のパンフレットを見せてA類型の証明書が出るか聞いてください。
証明書が出てA類型を使うという場合は、そのまま購入してください。
A類型の証明書は購入前でも購入後でも確定申告時までに入手してくだされば結構です。
A類型の証明書が出ない場合やA類型は出るけどB類型で行きたいという場合は、もし要件を満たしていれば投資計画案、公認会計士又は税理士が発行した事前確認書を添付して経済産業局に確認書発行申請をします。この確認書はA類型と異なり、設備の導入前に交付を受ける必要があるので、注意が必要です。
③ 購入
②でも述べたとおり、B類型の確認書は購入前に発行してもらってください。
④ 税務申告
A類型の証明書またはB類型の確認書を添付の上、いずれかの適用を受けた申告書を作成してください。
【既に購入してしまったあなた・公認会計士・税理士を使わないあなた】
既に購入してしまったあなた、A類型の対象資産であれば、申告期限までに証明書を入手すれば適用が受けられます。
公認会計士・税理士を使わないあなた、B類型では公認会計士又は税理士が発行した事前確認書が必要ですが、A類型であれば必要ありません。A類型の方の適用が受けられないか、購入先を通してメーカーに確認してください。
【最後に】
中小企業者等の上乗せ措置について、即時償却か税額控除か、その他細かい注意点がたくさんありますので、顧問税理士に相談されることをおすすめします。