ビジネスに役立つ行動経済学
2014年11月03日
“行動経済学”をご存知ですか?
「行動経済学」などというと堅苦しい退屈な感じがしますね、なんといっても経済学ですから。
ところがこの学問は少し違います。なかなか面白いのです。
私は、はっきり言って経済学は苦手です。中小企業診断士の一次試験にこの科目があるのですが、経済学は合格点ぎりぎりでした。
ですから、行動経済学と銘打った背表紙の本を書店で見ても、手に取ることもありませんでした。そんな私が今は面白いと言っている。
実は経済学と名がついていますが、中身はイメージとかなり違うのです。誤解を恐れずに言うなら、アンチ経済学と言ってもいいかもしれません。
出会いは、NHKEテレの「白熱教室」という番組です。ご覧になった方もいるかもしれませんが、とても面白かったのです。再放送があったらぜひ視聴することをお勧めします。
番組タイトルは「お金と感情と意思決定の白熱教室」です。タイトルに行動経済学という言葉がなかったのがよかったのですね。もしあったら今この話題で文章を書いていないでしょうから。
では行動経済学ってどんな学問でしょうか。
人の感情と経済の関係
私は行動経済学の専門家ではありません。ですから学問的に正確に説明することはできません。その辺はご了解いただくとして、私が理解している行動経済学とは次のようなものです。
「私たちの経済活動(モノやサービスの売買など)で行う意思決定(判断や選択)と、それに基づく行動を人間の感情の面から読み解く学問」
いかがですか、なんとなく感じがつかめたでしょうか。キモは「人間の感情」というところです。人の感情というのは、なかなか理屈で割り切れない御しがたいところがありますね。「分かっちゃいるけど...」なんて誰でもある感情じゃないですか。まあそういう観点で人間の経済活動を見ていこうというのが行動経済学なのです。では例を紹介しましょう。