ファシリティマネジメントってなんだ?

2014年11月17日

なんとなく取り組んでいたファシリティの管理をFMのレベルまで引き上げ経営活動に生かすためには、
① 変化に対応すること
② 成長を支援すること
③ 収益性を高めること
④ 人と場を活かすこと
⑤ 社会に貢献すること
⑥ 安全・安心を確保すること
といった多面的な視点を持つことが必要です。
さらに、ファシリティを一時点で見るのではなく、企画→設計→取得→運営→処分までの一生涯の管理、すなわちライフサイクルマネジメント(LCM)での長期的な視点を持つことも重要です。
視点を変え、意識レベルでの取り組みに加え、経営基盤の要として、FMを推進させ、機能を発揮させるには、経営トップの積極的な関与のもと「経営資源の全体最適を図る」ことをミッションにするファシリティマネージャーを育成し、人事、財務と同様に、機能組織として経営資源の全体最適を図る組織体制づくりにも取り組まなければなりません。

 

経営活動にとっては、コスト削減、効率化を高める、エネルギーやスペースを減らすといったマイナス面(-)を減らすといった対応と同じくらいに収益をアップするためにファシリティの有効活用による経営への貢献を考える、知的生産性向上のためにワークプレイスに創意工夫を行う、社員のモチベーションを高める工夫を行うといったプラス面(+)、持続的に環境変化への柔軟な対応を行う(∞)、これら全てを網羅的に取り組むことに意義があります。

 

これを読んでくださっているあなたがもし経営に携わる方であれば、伸び盛りの部下の方をファシリティマネージャーとして指名してはいかがでしょうか? 一方、総務ご担当の方などであれば、自らファシリティマネジャーだと意識して、日々の仕事に取り組んでみてはいかがでしょうか。
最後に、JFAMでは、FMを学ぶ基礎の第一歩として、『第四の経営基盤-日本企業が見過ごしてきたファシリティマネジメント』という冊子を刊行しています。とても平易にFMと経営上の活用について解説されており、2~3日の通勤時間で読めてしまうボリュームなのでこちらも参考にしていただけると良いでしょう。

 

<参考>JFMAのwebサイト
http://www.jfma.or.jp/whatsFM/index.html

 中小企業診断士 アンドウ・ユタカ 執筆者紹介

 中小企業診断士 アンドウ・ユタカ

資金調達や財務分析に長年取り組んできた経験を生かし、「経営で生じた会計・ファイナンスの疑問点をシンプルにわかりやすく解説すること」をモットーに、企業内診断士として活動しています。

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