4つのリーダーシップタイプを使い分けよう

2014年12月04日

ハーシーとブランチャードのSL理論

この理論は、社員との関係を築いていく際に、状況によってリーダーシップタイプを使い分けるべきだというものです。
SL理論の“S”はシチュエーションの“S”、“L”はリーダーシップの“L”です。つまり場面によってリーダーシップタイプを使い分けましょうというものです。その場面とリーダーシップタイプは以下の4つです。
 

➢ 社員としての成熟度が低いメンバー(例えば新入社員)に対する場合
この場合には徹底した指示を行い、期待される成果を出せるよう丁寧に指導します。
「指示的リーダーシップ」と名付けられていますが、良い意味での専制的リーダーシップを発揮するケースです。
 

➢ 成熟度を少し高めてきたメンバーに対する場合
指示的な指導を控えて、自主性に任せる部分を多くします。ただし期待される成果に関してはコミュニケーションを多くとり丁寧にフォローします。
「説得的リーダーシップ」と名付けられています。
 

➢ 成熟度がかなり高まったメンバーに対して
指示的な指導は原則行わず、コミュニケーションを主体にする。その内容も共に仕事の進め方を考えるなどより高度なものにして、参画意識を高める。
これは「参加的リーダーシップ」と呼ばれています。
 

➢ 完全に成熟したメンバーに対して
大きな目標や概略の指示を与えるが、その後は権限と責任を委譲し思い通りに進めさせる。
いわば幹部社員に対するリーダーシップです。ただし任せるといっても、放任するのではなく、常に会社の向かうべき方向性などについて十分なコミュニケーションをとる必要があります。
また最終的な責任はリーダーたる自分にある点もしっかり表明する必要もあります。
「委任的リーダーシップ」と呼ばれています。
 

いかがですか、参考になったでしょうか。
リーダーシップに関する書籍も世の中には多く出版されています。今回ご紹介した理論についても様々な書籍で更に深く知ることもできます。ただし学問・研究をすることが目的ではないのですから、あまり深入りする必要はないでしょう。何冊か目を通してみて何かしらの気づきがあれば、すぐに実践してみることです。結局は実践を通して自分流のリーダーシップ論を構築することが一番ですから。

エバーグッド・コンサルティング 代表 中小企業診断士/認定経営革新等支援機関  首藤愼一 執筆者紹介

エバーグッド・コンサルティング 代表 中小企業診断士/認定経営革新等支援機関  首藤愼一

経営改善計画策定支援、経営革新計画策定支援、各種補助金(ものづくり、創業etc)の申請支援など、製造業から小売業まで業種を問わず「中小企業の元気に貢献する」を理念に活動しています。

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