3-5 売上帳と得意先元帳
売上管理
会社は売掛先が多くなると売掛金管理が煩雑になってしまいます。そのため得意先元帳の内容を一覧にした売掛金残高一覧表を作成します。また、決算期に得意先に依頼して「売掛金残高照合表」を作成し売掛金等の管理をします。
(1)売掛金残高一覧表(売掛金明細表)
得意先元帳を月末で締め切った場合の「前月繰越」「当月売上」「当月回収」「当月残高」の4 つの項目を一覧にして「売掛金残高一覧表」を作成し、得意先元帳と総勘定元帳の売掛金残高の金額と照合して記入漏れ等がないかを確認するのに役立てます。このときに、不備等が発見できたらその場で修正します。
なお、ここでいう「当月回収」の欄の回収方法にはいろいろな方法がありますが、その違いにより「現金入金」「預金振込」「小切手入金」「手形回収」等に分類して「売掛金明細表」を作成する会社もあります。
(2)売掛金残高照合表
会社によっては、決算期等1 年間の中で定期的に得意先ごとに「売掛金残高照合表」を作成し該当する得意先に送付します。送付された相手先は、仕入先元帳等とその金額を照合し、記名押印した残高照合表を返送します。
この売掛金残高照合表は、決算期において残高確認の意味で必要ですが、それ以外にも得意先に残高を照合してもらうことにより、営業社員の不正防止にも役立ちます。このような意味から、売掛金残高照合の依頼がきたら、手間が
かかりますが、必ず協力して相手先に送付するようにして下さい。
この売掛金残高照合表は、通常往復ハガキまたは封書により相手先に送付しますが、必ず決算日等特定日の残高を明示します。
返送されてきた残高照合表により差異が生じている場合には、原因を解明して対処することになりますが、それでも不明の場合は、相手先に出向くなどして取引ごとの確認作業が必要となります。