第4回 フリーランス保険・損保の賠償保険との比較
2022年12月23日
フリーランス保険は何を保障するか
フリーランス保険はここまで説明したフリーランスのリスクを一括してカバーする保険です。少短のため保険料は月数百円から数千円に抑えられています。賠償責任、弁護士保険、収入補償の基本補償がパッケージになっているサービス構成です。
会社員のような補償が揃っているのもフリーランス保険の魅力
フリーランス保険の補償内容はこれだけではありません。WELBOXといわれる福利厚生サービスが自動付帯でついています。自動付帯とは補償を受けるのに別途保険料を必要としない無料特約のことです。
健康診断・人間ドックの利用やスキルアップ、子育て両立サポートからレストランの利用まで幅広いサービスを受けられます。さらに魅力的なのは保険加入の当人だけではなく、第二親等まで対象ということです。家族に喜んで貰うことで、更なる仕事への活力に繋がることでしょう。
既存の損害保険と比べてここが違う
賠償責任を補償する保険としては損害保険が代表的です。いわゆる個人賠償補償をカバーしている損害保険も多いですが、少短のフリーランスはよりフリーランスの特色に対応したピンポイントの保険と位置づけましょう。言い換えれば賠償補償を中心とした幅広い関連リスクに対応しているのが損害保険です。
なお昨今のフリーランスの増加により、損保のなかでもフリーランス対象パックのような商品が各社から提供開始され始めています。
フリーランス保険か損害保険での補償かに迷ったら専門家に相談を
フリーランスと一括に定義しても事業規模も違えば、必要とする補償内容も異なります。最初はフリーランス保険で十分だったが、事業の拡大に合わせて他の補償も必要になったというケースもあるでしょう。大切なのは、その時々に対応する変化力です。1つの保険を検討して加入の可否を出すのではなく、その都度自分にとって何がベストなのか、判断して保険料を拠出していくことが大切です。
もちろん情報不足で自分では決められないことも多いため、定期的に専門家に相談するようにしましょう。生命保険を扱っている方に相談するのも1つの手ですし、敢えて保険から距離を置いているスタンスの方に相談するのも有効です。
専門家と密接に相談する関係を築けたら、将来的に法人成り(フリーランスから法人を設立し経営者になること)をしたときの必要保険の変化にも対応できる一方、会社員に戻ったときも適切な相談相手を確保することができます。大切なのは一度きりでは無く、仕事の変遷という意味でのライフプランに応じた相談を継続していけるような関係を築いていくことです。